何一つ無駄なものがない。演劇のセリフ、登場人物の些細な言動、すべて後から「そういうことだったか」と気付かされる。気付かされるのであって、説明されるのではないのが上手いと思う。
話の構成が好き。すべてを描き尽くさず、曖昧なままにするところ。特にラストは如何様にも解釈できるけど希望がある感じがすごく好み。
シーンの力がすごい。高槻との対峙が圧巻。ソーニャとワーニャ伯父さんのラストは純粋に名シーンだと思う。他にもいろいろあるけど書ききれない。
俳優陣みんな印象的だったし、全体的に冷たい映像も、少ないながら効果的な音楽も、全部好きだった。
3時間あっという間。鑑賞後しばらく余韻に浸っちゃった。