映画館での年齢層の高さにびっくり。
語り初めから現実離れした表現が多くて、これはスイッチ入れなきゃ置いてかれるぞ、と身構えた。
割とタイプに近い映画だったかな。大切な人を失った人間が気持ちに整理をつけて前を向くまでの話、と言ってしまえばそれだけなんだけど、その過程が時間をかけて独特な表現で描かれていて素敵だった。結論にあっと言わせる展開があるとかではないし、先が読めることには読めるので、すっごくおもしろかった!みたいな感想にはならないけど、表現が美しいので別の視点で楽しめる。
ふとした時のテープのセリフとか、目薬とか、光の当たり具合とか、背景に流れる音とか、そういうところまで一つ一つ意味があるんじゃないかと思わされる。すべてが映画の一部になってる。
ドライバーの女の子、好きだなぁ。あらゆることにいい意味で無関心そうに見えて、でも根本にあるものがしっかりしている。垣間見える心の揺れのようなものに惹かれた。
惹かれたといえば、手話もすごくよかったな。なんだかすごく引き込まれた。ただあの演劇は実際に存在すると見るの絶対大変だと思う。字幕と舞台は同時にちゃんとは見れない笑
北海道に着いた時の、数秒間の無音はどんな意図だったんだろう。なんとなく惹かれるけど、あのシーンだけを無音にした意味がわからなかった。もやもやする〜!