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ドライブ・マイ・カーのshbsbzjisのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.8
序盤は良くも悪くも村上春樹っぽかった。
私は村上春樹さんは好きでよく読みますが、雰囲気や言葉遣いが心地よくて読むだけでストーリーはそこまで好みではないので、そこに良さは感じなかった。

音が死んでから、つまりドライバー女の子が登場してからは、随分と濃かった。

まず好みなのが映像の色。特に、公園で女優2人の稽古のシーンと、北海道の家の跡地での2人のシーンは、映像と音が素晴らしかった。

また、個人的には、副題のようになっている言語をめぐる設定が面白かった。戯曲の中では、言語ごちゃ混ぜで、手話さえも混じえて演じるのだけれど、(まだあまり自分の考えが言語化できていないのだが、)それによって言語ってやっぱり道具に過ぎず、大した壁でもないよな、と思った。特に、手話の女優さんの演技は、これで伝わるのか、、、と圧巻。
(追記:彼のインタビュー記事より「多言語演劇というのは、言葉の意味によって相手を理解することが封じられます。その代わり相手のボディランゲージであったりとか、相手の声、そこからその感じられる相手の精神状態、そういうものに、よりフォーカスしやすくなる、反応しやすくなるような気がしている。これはシンプルにいい演技と自分が思うことが生まれてくるやり方じゃないかと感じています」。同様に手話についても、彼は手話を「「障害者の言語」というよりも、単に「異文化の言葉」だという印象を受けた」「そして、やはりより身体的な言語なので、手話で話す姿からは口話以上に、常に生命力みたいなものが溢れている感じ」がするという)
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