T太郎

私の人生、代役に頼んでみたのT太郎のレビュー・感想・評価

3.3
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ドリュー・バリモア主演のコメディだ。

キャンディ・ブラックはハリウッドの人気コメディエンヌだったが、色々やらかしてしまい、5年にわたり隠遁生活を送っていた。

もう、女優なんてこりごりだ。
ハリウッドなどクソ食らえだ。
二度とあそこには戻りたくない。
好きな家具作りをしながら、恋人と静かに暮らすのだ。

そう思っていたのだが、アルコール依存症のリハビリにも行かなくてはならない。
だが、できれば行きたくない。

そうだ、代役に行かせよう。
自分と瓜二つのあの女に・・・。

という訳でキャンディとクリソツな代役、ポーラが召喚されたのであった。

ところが、一見従順なこの代役が、徐々にというか、いつの間にかというか、流れでというか、野心が芽生えてしまうのだ。

ポーラはキャンディから恋人を奪い、何もかも奪い、屋敷から追い出してキャンディに成りすますのである。

彼女は非常にうまくやる。
テレビに出演し、人気を博していく。
映画出演のオファーもくるのだ。

しかし、そこには意外な落とし穴があった。
キャンディが得意だったあの演技が、ポーラにはどうしてもできないのである。

そう、牛のウンコに顔面から突っ込むというあの演技だ。
打ちひしがれるポーラ。

ポーラはキャンディに許しを乞い、牛のウンコに顔面から突っ込む演技の極意を教えてもらうのであった。

「大丈夫、あなたなら立派に牛のウンコに顔面から突っ込めるわ」
「ありがとう、キャンディ。わたし、立派に牛のウンコに顔面から突っ込んで見せます」

ポーラは顔を上げ、牛のウンコへと歩いて行くのであった。

めでたし、めでたし。
そんな物語である。
(ちょっと違うよ)

ストーリーは面白かったのだが、残念ながら私は笑えなかった。
笑いの面では不発だと言わざるを得ないであろう。

たが、ご安心いただきたい。
私はお笑いに関しては、とんと疎いのだ。
私の感性が人とは違うだけなのだ。

私は生まれてから一度も笑った事がない。
元祖“笑わない男”とは私の事なのである。

だからこの作品、普通の一般庶民であれば、きっと笑えるであろう。
(byキング オブ 一般庶民)
T太郎

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