千里

ステージ・マザーの千里のレビュー・感想・評価

ステージ・マザー(2020年製作の映画)
3.7
トレイラーに惹かれて観賞。端的に言えば死んだ息子が残したゲイバーを立て直す物語。強い母の一挙一動から元気を貰え、前向きになれる映画だった。

主人公メイベリンがめちゃくちゃ良い人過ぎる。ある理由から距離を置いてた息子の死を素直に悲しみ、息子の残したゲイバーを立て直す過程で息子と親しかった周りの人々の問題に共に取り組み、徐々に慕われていく。物語としてのカタルシスを感じられ、その上で物語を次のステップに進めてくれる"和解"の入れ方が上手くて、テンポの良い映画だった。

全体的には良かったんだけど、気になった点も。メイベリン自身が最初から良い人で前を向いているので、まるで物語を経て完成した人みたいな感じで描かれている点。少なくとも最後のあの件をやるなら、もう少し彼女が息子と距離を置いてた件の心理的な掘り下げは丁寧にやっても良かったんじゃないかとは思った。
千里

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