Kentaro

あの夜、マイアミでのKentaroのネタバレレビュー・内容・結末

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

独創的なコンセプトに最高の役者と脚本が揃ってとても豪華で深みのあるものを堪能させてもらいました。

60年代というアメリカに社会的変化がもたらされた時代に生きた、マルコムX、カシアスクレイ(モハメド・アリ)、ジムブラウン、サム・クックの4人が友人同士で安アパートにて、それぞれの思想を語り合うという最高のフィクションでしょう。
白人は邪魔者だと根っから白人に否定的なマルコムXと白人にも魂があってみんながみんな悪いわけじゃないと肯定的なサム・クックとが言い争う場面はこの映画での1番の盛り上がりじゃないでしょうか。ジムブラウンの「白人は俺たちが黒人だから、差別されている奴らだから、同情で俺たちを人間として扱う、それこそ嫌いだ。それならまだ俺たちを見てあからさまにそっぽ向けるやつの方がまだマシだ。」っていうシーンも印象に残りました。
現在でも根強く残る黒人差別やそれに限らない人種差別。同情の気持ちなどで優しく接せられてもなにも良くないですよね。
これは60年代だけでなく今でもある問題だと思います。そのことを真っ向から提示してきたこの作品は、ユーモアに溢れていて、同時に心に突き刺さるメッセージを持っていると思いました。
レビューが難しいですが、こんなところでしょうか。長くなりましたが、すごくおすすめの作品です!
Kentaro

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