あの夜、マイアミでの作品情報・感想・評価・動画配信

「あの夜、マイアミで」に投稿された感想・評価

会話を通じて四人の関係が壊れるんじゃないかとハラハラしっぱなしだった。
当時の黒人の地位も、ムスリムの位置付けも、そして彼らの様々なエピソードも知識でしか知らないから、最後まで舞台に上がれず、観客席にいるしかない自分が悔しくて仕方なかった。

る4人の黒人男性が一堂に会した夜の出来事を描く。

1964年2月25日、プロボクサーのカシアス・クレイ(後のモハメド・アリ)は、ソニー・リストンを破りヘビー級の世界王者となる。彼の勝利を祝うため、黒人解放運動活動家のマルコムX、アメリカンフットボール選手のジム・ブラウン、歌手のサム・クックが、マイアミのホテルの一室に集まる。

舞台劇の映画化。
事実を基に系。親友4人がトークする話。人種差別系。それぞれいろんな分野で秀でた友人4人が集まって友人会。本当に仲が良い友人同士が思いの丈をぶつけ合う。
ほとんど友人のトークで終わるという珍しい設定で面白いけど、トークテーマが人種差別を訴える系の内容だからせっかくの設定がちょっと残念と思ってみていたらまさかの実話!?だった。
キャスト○END○虚無感○音楽○
tminamiy

tminamiyの感想・評価

2.8
うーん、事前の知識がなかったからかそんなにグッとこなかったな。何度か寝落ちしそうになってしまった…
mat9215

mat9215の感想・評価

3.5
モハメド・アリに改名するカシアス・クレイ、Nation of Islamを脱退するマルコムX、Changes Gonna Comeをリリースするサム・クック、NFL選手から俳優に転向するジム・ブラウン。公民権運動に関わった有名人たちの転機を一夜の会合に収斂させたのは原作の妙。狭い空間内の会話劇を濃密に見せ、ときおり屋外や回想場面に移行してアクセントをつける。サム・クックが、PAを使えなくされてもアカペラで会場を盛り上げる場面は熱い。
けー

けーの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

こんな一夜があったんだ。

1964年2月25日、カシアス・クレイがWBA・WBC統一世界ヘビー級王者のソニー・リストンを倒し世界チャンピオンになった夜、カシアス・クレイを祝うためマルコムX、サム・クック、ジム・ブラウンが集まる。

カシアス・クレイ、マルコムX、サム・クック、ジム・ブラウン。

この4人の中で私がこの映画で初めてその存在を知ったのがジム・ブラウンというアメフトの選手。
この人は引退後は映画俳優に転身したということで、一体どんな映画に出ていたんだろうと検索してみたらスパイク・リー監督の「ラストゲーム(He Got Game)」でデンゼル先生と一緒に出演されていた。


"俺がやりたいことは映画やTVで黒人として役を演じることで、黒人の役割を演じることじゃない。例えば「汚れた七人(The Split)」で演じた役はどんな肌の色をしていようができる役だ。俺は作品の中で自分が黒人であることを前面に押し出して説教をするつもりはない。そこで訴えたところで、ほんの少しの同情や共感は得られるかもしれないが、大抵の人間はそこからすぐに逃げ出したがる。だから作品の中では訴えるんじゃなくて物語を語るんだ"


というようなことをインタビューで話していて、これまで疑問だったことにほんの少し手がかりを貰えた気がした。

疑問だったというのは「人種問わずで演じられるキャラクター」についてで、例えばデンゼル先生の映画をみている時に「これは元々白人の俳優さん想定で書かれた役なんだろうな」とか、「あー、多分これは白人のライターさんが書いているな」と感じたり、人種についてだけでなく性別に関しても女性や男性の描き方でそれぞれ「あー、これは多分女性のライターさんかな」とか「男性のライターさんが書いてるな」とか感じてしまう自分のその「感覚」のやりどころについてだ。

大体こんなことを思うのは大抵が自分が何か反発や抵抗感を感じた時で、作品や登場人物に完全シンパシー状態であればあまり気にならないというか、後でImdbでチェックして「ああどうりでなぁ!」と後付け的に納得するわけなのだけれど、これって結局私の中の「バイアス」が働いているわけだから、そう思ってしまうのはコントロールできないけれど、でもその後そう感じた感覚をどう処理すればいいのかというところで、自分の中でいまいちクリアになっていなくて。(←何をいってるのかよくわからないと思いますが、ええっと私もよくわかっていない感じで書いてます。すみません)

我に返ったところで映画の話に戻ります。



この会合の翌年1965年の2月にマルコムXは暗殺されるのだから、なんというかいちいち切ない。

サム・クックに至ってはこの会合のあった年1964年の12月に殺害されるわけで、1964年の2月25日の夜にあったこの4人の会合というのが奇跡のように貴重であり、なんとも悲痛な気持ちにさせられる。


冒頭で「君は私たちの誇りだよ。力になれることがあればなんでも言ってくれ」とジム・ブラウンに言った白人がその舌の根も乾かぬうちに、重たい家具を動かすのを手伝おうかと申し出たジム・ブラウンに対して「うちは黒人を家の中に入れないんだ」とニッコリと何一つ悪びれなくいうシーンがあり、それがもう本当にショッキングだった。

どういう神経というか思考回路でそういうことが言えるのか。
悪気なく当たり前のように言ってのけたところが、恐ろしかった。その歪さに何も気がついていないっていうところが。


圧巻と感じたのはマルコムがサム・クックのボストン公演について話すシーンで、マイクの電源を切られたサム・クックがアカペラで歌い出すところが映像で映るのだけれど、それがとても魂が震える感じのパワフルさで。


ジム・ブラウンがマルコムと2人きりになった時、同じ黒人の中でも肌の明るさで、より肌の暗い方が蔑視されるという話をしていて、マルコムが熱心に活動を続けるのは「黒人に証明したいからなのか?」と聞くところも印象的だった。


そうそう!
ランス・レディックがマルコムXの護衛として登場していたんですよ!

やっぱりカッコいい。

立っているだけで気品と威厳オーラがむんむんで。

マルコムが何者かに見張られているのを頻繁に気にするんですが、その目線の先に駐車場でたむろしている怪しげの白人の男たちいたりするんですが、こっそりシャロン(←映画違い)が始末しに行くんじゃないかと脳内で別ストーリーが繰り広がりまくっておりました。

基本モーテルの狭い部屋で4人が会話しているだけなのとセリフの言い回しの感じから舞台の映画化なのかなと思ったりもしたのですがやっぱりそうでしたー。
各々の立場から黒人の自由や影響力について考える4人の男、マルコムX、カシアスクレイ、サムクック、ジムブラウンが集まった一夜を描いたブラックムービー。
集まっていたことはわかっているけど、何を話していたか実際にはわからない。そこを想像して作品にするなんて、とてもロマンチックだ。
舞台作品を映画化しただけあって、あまり動きのない会話が中心の作品なので、少し退屈。

マルコムXを理解出来ていなかった。過激思想の持ち主だと思っていたが少し違うようだ。黒人至上主義には違いないが、もっと勉強しなければ。
今にポップも黒人も関係なく一本化したチャートを楽しめるようになる。というサムクックの言葉が実は一番リベラル。

でも、やはり黒人がメインの映画ってどうしても広義の意味で人種問題の枠組みから抜け出せない。勿論そういった問題に取り組む必要があるのはわかるけど、更に一歩進んだ作品、黒人が自由に自然な関わり方をしている映画がもっと観たいな。実はそういった作品が一番社会性を帯びているのだと思うけど。
bol

bolの感想・評価

4.0
モハメド・アリ、マルコムX、サム・クック、ジム・ブラウン。
アメリカ史に残る4人が『黒人差別』について熱く語り合う一夜の話。

歴史や登場人物達の知識がなく観たけれど、
めちゃくちゃ面白かった。
それぞれ違う方面で活躍中の4人が、互いの社会的立場・意義についての話し合っているのが聞いていて楽しい。

黒人さんの中でも歴史が生み出した色々な蟠りや燻りがあるんだな...知識不足でした。

一瞬も飽きさせることない会話劇。
もともと舞台劇の映画化みたいなので、それっぽい演出なのも面白かったです!
norichan

norichanの感想・評価

4.0
これは想像以上に面白かった
公民権運動の機運が高まる時代に生きた四人のレジェンド黒人による会話劇
もとは戯曲だそうで、メイン4人の会話が中心の構成です。
公民権運動の時期に活躍した黒人社会のヒーロー的存在の人たちを題材に、創作を交えてさまざまな立場の黒人の声を代弁するような議論をさせる、このような作品が舞台にしろ映画にしろ創られる事自体が、本当に羨ましいです。日本でこの手の創作ってあるのかな。戦後の現代史で活躍した著名人たちが、国の行く末や自身のあり方について真剣に思いをぶつけあう作品なんて。それもジジイじゃなくて若者が。見てみたいけど難しいだろうな。
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