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クラッシュ 4K無修正版のkanappeのレビュー・感想・評価

クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)
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【生死の境目、性愛の果て】
カークラッシュという、生きるか死ぬか、少なくとも生かさず殺さずかの状況。
それに興奮する変態たちを描いた、クローネンバーグの1996年の作品の4k無修正版。
話は割と単調で、もっと視覚的にはエロく来るかと思ってた。けれど描いているテーマがあまりにも「凄」すぎて私は恐れおののいてしまった。
クラッシュで夫をなくした未亡人の、カーセックス。女性器に見立てられた傷を持つ女。性別とか年齢とか、そういうのを無視してその先にある「生」をつかみ取ろうとする人々の「性」にどんどん興味を持つ。
長いなと思っていた映画も、最後にはその性愛の形に「割とアリだな」と思わせられるから、凄いのだ。
カークラッシュ=生死の境目という状況の、セックスという遊戯に見出す、愛の形、なんだか美しいものを見てしまった。
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