マスカレード・ナイトのCJTHのネタバレレビュー・内容・結末

原作読んでから視聴
東野ファンなのでもちろん楽しめた。
結論から言うと、間違いなく本を読んだ方が良い。3.4日の出来事を1日にするのは無理がある。ただ、原作めちゃくちゃ面白いので是非読んでほしい。映画としての面白さを見出しすぎる反面、ストーリーとしての質が落ちてしまうのは仕方がないが、少しその質が落ちすぎていたように思えた。物語を楽しみたい人は必ず本です。犯人の動機や密告者との駆け引き、ドラマなら完璧に描けるはずかな。


ホテルマンと刑事、正反対の考え方をもつ立場。新田が山岸を助けにいくシーンからお互いの心情が揺れ動いていく。犯人を捕まえるため、よりも、人の命を守るため。それを理解したホテルマンが皮肉にも巻き込まれる。ミステリーの裏に職業としてどう立ち回るべきかをホテルマンは理解していく。

前半、中盤、後半に分けるなら中盤がとても楽しめた。前作とは違い、ホテルに来る客ほとんどが事件に関わっている。前半の客をうつすカメラワークなどは実に面白かった。なかなか顔と名前を覚えるのが難しいと思うので、原作を読んでいて良かったのかもしれない。

大胆な脚色と書いてあったが、そこまで大胆ではなかったような気がした。
レイプ事件を扱うなら、原作にある男性恐怖症というテーマも扱っても良かったのではないかと思った。森沢が抱えた消えない傷、森沢の妹が警察に言われたとんでもない一言。ここは同情せざるを得ない。森沢がどのような過去をもっているのか、妹との日々をどう過ごし、妹が亡くなった後どのような暮らしをしていたのか、これをもっと描く必要がある。ただこれを描くには映画を前後編にまとめるか、ドラマである必要があると思った。内山と和泉春菜が過ごした日々も描いて欲しかった。


森沢光留と曽野万智子、貝塚由里、この3人のバックグラウンドをもっと映画であろうが表現して欲しかった。森沢役はどの俳優・女優でも演じることができないと思う。でも、麻生久美子さんの演技は個人的に好きだった。（MIU404も好きだったので、笑）

関西カップルはいいとしてもミイラ男は出てきて欲しかった。重要な役だったので。笠木美緒はしっかりキャスト呼んで描くべき！その笠木美緒と新田・能勢との会話は森沢を語る上で必要だったのかもしれない。本当に辛い背景がある。
ただ、渡部篤郎さんと小日向さんの演技は本当に素晴らしかった。ほんで高岡早紀さん美人すぎ。華丸さんが1番原作にあっていたかもしれない。笑

最後に、
全体的に、ん？って思うところは物語としてもあったが、自分の読解力の問題で東野さんはその裏に考えがあるとも思う。マスカレード・イブのテレビドラマ待ってます！ないと思うけど。