伊坂作品の実写化はハリウッド向きなのだろう。
クソださテロップのような一部演出のイケてなさはあるものの、ド派手なアクション，小気味の良い会話劇，魅力的なキャラクター，複雑な伏線回収といった要素が全てクリアされており、頭空っぽにして見る面白いアクション映画としてきちんとまとまっている。
ただ、映画の尺でやるには伏線が多過ぎる印象もあり、『何の事だったっけ？』となるシーンがチラホラ。小説のように丁寧な描写且つすぐに読み返しが出来る媒体ではないので、脚本はもう少し単純化しても良い気がする。とはいえ、説明台詞が多い場面でも言い回しの巧みさやユーモアを混ぜる事で退屈にさせないのは上手い。
あと惜しいのは“プリンス”ことジョーイ・キングの服装。たぶん日本の女子高生風ファッションなんだろうけど、メイクとグラマスさのせいでプロ感というか若干キツイ。役者の年齢的には無理ないはずなのだが、あまり似合ってないと個人的に思うので、もっと小悪魔感のある服装がベストだったかも。演技は良いのだけど。
たぶん原作ファンも幅広く楽しめると思うし、アクション映画好きなら特に後半のぶっ飛んだ展開も興奮するのではないか。気軽に観れるアクション活劇としておススメ。
…にしても、人は新幹線にしがみつけるものなのだろうかw
