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バットマン:デス・イン・ザ・ファミリーのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.1
長編かと思ったら短篇のオムニバスだった。メインとなる作品がバットマンってだけで

◎Batman: Death in the Family ★3.2
DVDのタイトルにもある通り今作の目玉なんだろうが、30分短篇ということもあり小粒な作品という印象。2代目ロビンであるジェイソントッドの死の真相とレッドフードへの闇落ちというハードでスキャンダラスな内容との事で楽しみにしてみたのだが、作品自体はダイジェストのような構成だったな。
ジョーカーを執拗に追うロビンだったが返り討ちに合い撲殺される。その後、レッドフードが現れ武器商人のブラックマスクへ攻撃を仕掛ける。
正義のために悪人は捕まえる主義のバットマンと、悪人は殺すマンのレッドフードとの対立。
ブラックマスクは用心棒としてジョーカーを脱獄させるが、逆にコテンパンにされちゃう
レッドフードはラーズアルグールによりラザラスピットで蘇ったジェイソントッドであり、ブルースの苦悩となる。
これをブルースがクラークに語るという構成。ので駆け足な物語にブルースのナレーションが常に流れるという説明的な演出だ。とにかくナレーションが多くて作品としては面白みに欠けちゃうかな。
普通に80分くらいのアニメで見たかった。

◎Sgt. Rock ★3.0
よく判らんのだが、第二次大戦のヨーロッパが舞台?連合軍?のロック軍曹はナチスの新兵器奪取の任務で、フランケンシュタインの怪物・狼男・ドラキュラ(ノスフェラトゥ?)を子分に戦う、という話。原作は大戦中のプロパガンダ漫画だったのかな???よく判らん。
フランケン・狼男・ドラキュラを子分にするという怪物くんみたいな軍曹だ。デザインはユニバーサルモンスターに準じているね。
ナチス側はゾンビ兵を作っていた。ナチ&ゾンビも色んな所で見るネタだよなー。
Sgt. (サージ)ってのはサージェントのことだったんだな。3つのシモベに命令だ!ヤー

◎Adam Strange ★2.9
アダムストレンジなるヒーローを描いた話。この人もよく知らん。何処かの惑星で労働者として働く飲んだくれの老人。実は別の星で戦っているヒーローだったがゼータ光線なるもので強制的に他の星に移動させられてきた。またゼータ光線が来るのを待ちながら幾年月が経ってしまった。
そこにソルジャーレギオンみたいなクリーチャーの集団が出現。老体ながらヒーローに戻り倒す。
彼らを守った老人の前に遂に待ちわびたゼータ光線が現れる…という内容。
ヒーローのその後、というのはアメコミの常套句やね。

◎The Phantom Stranger ★2.8
ファントムストレンジャーなるオカルト退治屋みたいなヒーローの話。ライトバンでセスなる青年の屋敷に行った若者5人。セスは人の命を吸って永らく生きてきた魔人のようなモノ。ファントムストレンジャーは5人とも助ければ良いものを何故か一人にのみ助ける。4人はミイラ化しちゃったよ。ファントムストレンジャーもそこそこピンチになるが助ける筈の人に助けてもらう。
なんかこのヒーロー、あんまり格好良く感じないんだが。

◎Death ★3.6
今作が一番良いね。ある売れない絵描きの青年オマタが死神に連れて行かれる話。
舞台は一応ゴッサムシティでアーカム刑務所も出てくるが、バットマン等ヒーローは一切出てこない。
子供の頃から絵が好きだったオマタだがすっかり伸び悩み燻る日々。ネガティブな感情は、周りの燃える骸骨の言葉となって聴こえる。そんな中謎の美女が。彼女を描く事で失った絵を書く喜びをとり戻すが…。という内容。話がシンプルだけにストレートに感情を揺さぶるテーマ性を持っているね。作画も良い。

全5作だが、折角オムニバス形式で作品が違うのだから、各々絵のタッチも変えたら良かったのにな。
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