たけちゃんマン

ボクたちはみんな大人になれなかったのたけちゃんマンのレビュー・感想・評価

2.5
あらすじ:
46歳の佐藤は、テレビのテロップを打つ会社の社員。
20年以上勤めてる仕事に情熱はない。
ある日、SNSで元カノのアカウントを見つけたことで、自分の人生を振り返る。

感想:
コロナ禍の現在から、90年代までを段々と時間が遡りながら、一人の男の半生を描く。
・自分
・友達(同僚)
・恋人
・仕事
・世の中
など、軸を立てると観やすい。

楽しく自分が無敵だと思っていた若い時代から、段々と作業と諦めで生きるようになる。
同僚と同じタイミングで始めて、同じ辛い経験をしたのに、仕事を辞める同僚と惰性で続けてしまう主人公と別れるのが、自分の環境と重なってみえてしまって怖い。

恋人の伊藤沙莉は、「普通嫌だー。自分は周りと違うー」というスタンスで、主人公を振り回すのだが、結局、「普通なんてクソ喰らえ」スタンスは厨二病のようなもので、誰でも一度は通る道なのである。
「普通なんて嫌だ!」と言ってること自体が所詮「普通の若者」なんだよね。

改めて、森山未來の演技力が凄い!
時代毎の熱量の演じ分けが見事。