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Eggs 選ばれたい私たちのmoneのネタバレレビュー・内容・結末

Eggs 選ばれたい私たち(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

全体的に不快感が拭えない映画だった。良い意味でも、悪い意味でも。
そして社会的な"女性の幸せ"を拒みながらも囚われてしまう女性を描いた。

セリフ以外の音が基本大きく、卵を混ぜる音、波の音、笑い声が気持ちの良いものではなかった。そういう違和感を与えたかったんだと思う。

はじめの口だけ映るシーンたち、顔の見えない夫婦が笑いながらドナーを選ぶシーンは超いやだった。これこそ不快感。卵子提供に対する、未開のものだったり、無知だったり、自分と他人の境界がわからなくなったり、そういうなんとも言えない怖さとか畏怖とか軽蔑とか全部混ぜた気持ちを表すと、ああいう映像になるのだと感じた。

派遣社員、お茶汲み、彼氏なし、ワンルーム、親戚の出産、友達の結婚、生理、「お母さん」、現代のアラサー女性の多くに当てはまる小さな葛藤の数々が集まっていたような気がした。

生理用ナプキンを使うシーンは男性にどう映ったか。あのシーンめちゃくちゃリアル。


自分から毎月出ていくたくさんの卵子は子どもにならず死んでいく。もったいないってそういう意味だと思った。


タイトル「選ばれたい私たち」は好ましくない。"女"はいつだって"選ばれる"側なわけはない。
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