主演はMCU版『スパイダーマン』でピーター・パーカー(スパイダーマン)を演じたトム・ホランド。「プロローグ」と題された序盤で示唆される「主人公の破滅までの道のり」を懇切丁寧に描く。途中の戦争シーンが象徴的だが、画面の作り方に戯画的な雰囲気がある。主人公が第四の壁を破ってこちら(視聴者)に語りかけてくるシーンも相まって、かなり深刻な話なのだけれど、どこか全体を客観視させるような印象を抱かせるのだ。序盤で映った街並みをエンドクレジットで広げて見せるところが「これから続いていく人生」を思わせてくれる良い演出だった。