のんchan

アラトリステののんchanのレビュー・感想・評価

アラトリステ(2006年製作の映画)
4.0
ヴィゴが素晴らしい🥺👏🌟
これは平均スコア低過ぎですよ。
実在したスペインの孤高の剣士ディエゴ・アラトリステ・イ・テノーリオの21年(1622〜1643年)に及ぶ後半生が描かれています❗️
製作には当時スペイン映画最高額であった2,400万ユーロが投じられた歴史大作です。

ただ、スペイン史実の時代背景が解ってないと、理解不足でつまらないとなるのは勿体無い。
もしご覧になるなら少しだけWiki等で調べてからをお勧めします。
原作小説が5巻ある時代物を145分に収めたのも凄いこと。


舞台は太陽の沈まぬ国と呼ばれた時代から、敗戦を重ねて国が傾きかけているフェリペ4世の時代。
黄金時代の画家ベラスケスの絵画が見られました。
後半は対仏ロクロワの戦いまで。

ディエゴ・アラトリステは、剣の腕が抜群で教養もあり、仲間たちから"カピタン(隊長)"と呼ばれ尊敬されていた。軍人として出世する才能がありながら、プライドを傷つけられると上官であろうが剣を抜く気性のためにチャンスを逃していた。

国の命令のままに戦い、当たり前のように殺し合ってきた戦士たちは、後半段々と疑問を抱き始める。正に歴史の動く瞬間を垣間見るようなスケールの大きさを感じた。

この作品は、アラトリステの戦友が戦死する際「息子を頼む」と言われ、その息子イニゴ(後年はスペイン軍の近衛隊長)の力になり育てた。イニゴがアラトリステの想い出を手記に綴っていてそれを基に語られる設定です。


ヴィゴは不器用で無骨な主人公にドンピシャにハマっている。もちろん全てスペイン語で演じていてカッコイイ🤩
衣装や装飾は当時を再現していて素晴らしい✨煌びやかさはなく、マントや帽子、ブーツは他の時代劇であまり見かけない形だった。帽子の被り方まで粋で似合ってます😍

私の好きなスペインのバイプレイヤーのハビエル・カマラがオリバーレス伯爵を演じていて、飄々とした演技にも味わいがあってそれも楽しめた✨

お勧めしたいけどな〜...でも観ても長くてよく解らなかったとレビューされるのは悔しいしな〜😅
歴史好きの方なら是非にご覧頂きたいです🥺


※ちなみにこの前後はヴィゴの超有名作ですが、1年に1本で撮っていた時期なんですね。
なので、脂の乗ったお勧めヴィゴです🌟
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(2005)
『アラトリステ』(2006)
『イースタン・プロミス』(2007)
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