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マ・レイニーのブラックボトムのhsのレビュー・感想・評価

4.5
Blackに神はいるのか。ブルースとは何か。過酷な背景は映像なしの語りのみだけれど、十二分に伝わってきた。セリフの力と、それを語る役者の力に圧倒された。レビーの「見放してみろ」は、特にすごかった。遺作なのか…。30代の若者の役だったけれど、絶妙にダブる。

マ・レイニーは一見傲慢だけれど、理由を聞けば納得感があったし、むしろ譲歩しているようにさえ見えた。シルベスターを起用したのは、演奏にドラマを起こすためのエッセンスだったのかな。

奴隷制は、始まりも終わりもそれ以降も現代に至るまで理不尽でしかない。「どうしてこんなことが」と思うことばかり起こる。トレドのシチューの話が頭にずっと残っている。
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