ケロケロみん

海に向かうローラのケロケロみんのレビュー・感想・評価

海に向かうローラ(2019年製作の映画)
4.5
国際人権デーの関連上映イベントにて視聴。性同一性障害で出奔中の子供「ローラ」と父親、唯一の繋がりである母親が亡くなり、完全に袂を分かつ2人だが、母親の遺言を果たすため2人でベルギーの海岸地方まで旅をする。ベルギーに海あるんだ?と地図を調べたら徳利のような形の国土の注ぎ口にあたる部分が海だった。言語も沢山あり、ベルギーを知るいい機会になった。黄色味をかかった透明な光が美しい。
ローラ目線、お父さん視線それぞれ公平に扱っており、理解できない相手を理解するのは無理だがその先がある事を感じさせる。
懐かしい80年代のヒット曲も「お父さんの世代」を考えさせられる。

何よりもハネケの「ピアニスト」であんなに繊細なハンサムさんだったブノワ・マジメルが頑固オヤジに徹してきたのには驚いた。感想書こうと思ってから気がついた。

ユニコーンの描かれたスケボーや、ピンクなどちょっとした小物も全体を上手くまとめてる