Kenjo

くれなずめのKenjoのレビュー・感想・評価

くれなずめ(2021年製作の映画)
4.0
吉尾インマイマインですね。
役者さん豪華すぎてびびった。
演技うますぎていつまでも見てられるな。
本当にうまい役者はこの人誰だっけ?顔は覚えてるけど何に出てたっけ、、くらいの印象の薄さあるよね、逆に。

めちゃくちゃ刺さる映画だった。
でもさらに5年後に見るとめちゃくちゃ刺さって死にそうだと思う。

時系列どうなってんねんって思いながら、えっそういうこと?ってなるアハ体験がすごい。

「一生の思い出」ってワードを聞いて、自分の人生の中で一生の思い出だなあって瞬間どれくらいあるんだろうなーってふと思った。

高校の頃に仲良かった友達って永遠に仲良いんだろうなとか、ずっと思ってたし、大学に入っても定期的に会ってたけど、社会人になって疎遠になる人ってやっぱり多い。あの頃毎日会ってた頃が幻だったかのように思えるけど、大切な人がみんな元気に生き続けていたらいいなと思うし、同時に大切な人とは会えるうちに会っておかなきゃなと思う。

最初死んだ人が中心の話なのかなと思ってたら、生きてる人たちの話だった。
残された人にとって、死んだ人は死んだまま思い出の中に残るんだよね。
最後に会った時の思い出、生きてた時の思い出を反芻する以外にその人の存在を感じることができなくなっちゃうよねー

まだ身近な歳の近い人が亡くなったみたいな経験はないけど、5年後とかになるともしかしたらあるかもしれない。
もっと大人になれば予兆とかもあるかもしれないけど、若年で亡くなるのはいきなりの人多いし、会える時には人に会うべきだし、別れの時は人生最後の別れだと思って別れるべきなのかもしれない。

今週の大豆田とわ子(7話)でのオダギリジョーの時間についての哲学が面白かった。
過去現在未来と自分自身が移動していくのではなく、その時その時に自分が存在してて、今でも10歳の時の自分も20歳の自分も一生懸命生き続けてるんだよって発想。
永劫回帰的な発想と近いのかな?
永劫回帰はどうせ同じ人生を繰り返すから存在の価値がありふれたものになるということから、ニヒリズムに使われたりするけど、親友にもう一度会えるとか、亡くなった人ともう一度再会できるという意味ではポジティブに捉えられるのかもしれないね。
Kenjo

Kenjo