EDDIE

キャラクターのEDDIEのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
3.8
未熟な漫画家が殺人鬼目撃をきっかけに大ブレイク!
漫画の続きを殺人鬼が具現化するアイデアが秀逸。
菅田将暉×Fukase×小栗旬の構図が見応えあり。
最後の最後は尻切れトンボ感があったけど、セカオワFukaseの怪演に魅せられクライマックスは痺れた。

期待以上の作品でした。
キャストはめちゃくちゃ豪華なんですよ。
超売れっ子の菅田将暉を主人公に、俳優デビューのSEKAI NO OWARIボーカルFukaseが新進気鋭の存在感を示します。
俳優デビューとはいえ、有名音楽バンドですからね。さすがオーラは凄まじいです(歌あんまり知らないんですけど)。

さらに脇を固めるのが高畑充希、小栗旬、中村獅童、中尾明慶ですからね。

まず、アイデアが斬新。漫画原作だと思っていたんですが、『20世紀少年』の長崎尚志によるオリジナル脚本なんですね。
漫画家の描く殺人事件を、現実の殺人鬼が完コピしていくってのが面白い。
全体的にリアリティは薄いんですが、逆にそれが不穏さを演出していて引き込まれます。

狂った殺人鬼を演じたFukaseは本当に素晴らしかったんですが、刑事・清田役の小栗旬がとても良かったですね。
あの真相を解明するべくとにかく行動する真剣さがありながらも、どこか飄々としていてズル賢いところ。
『罪の声』も印象強いですが、本作でもかなり存在感を放っていました。

あとは漫画家・山城圭吾役の菅田将暉は相変わらず上手いというか、安定してますよね。このサブカルな風貌、いま放送中のドラマ『コントが始まる』といい、この手の役はめちゃくちゃ似合います。
山城の恋人で妻になる川瀬夏美役の高畑充希もとても良かったです。
あんな感じで彼女に身の回りを支えられるってとても幸せだなぁと。特に私、高畑充希の声が好きなもんで、あの声を毎日聴けるってのはとても贅沢です(変態の発言)。

序盤の2人の関係性なんて完全に『花束みたいな恋をした』の菅田将暉と有村架純でしたし、ちょっとニヤけてしまいました。

残酷描写も容赦なく、まぁフジテレビ製作ということもあり、目を塞ぐレベルではありませんが、クライマックスの展開はかなりドキドキしました。
終わり方が中途半端だなぁと感じたところではあるので、4.0超えは惜しくもならずですが、漫画キャラクター的な実写世界観が許容できる人ならば胸を張ってオススメできます!

※2021年新作映画77本目
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