原作未読、ドラマ版未見で鑑賞。実在した精神科医・安克昌氏さんの著書を原案にしたストーリーの劇場版。
予告編から想像した以上でも以下でもなく、意外性も特になし…というとつまらなそうですが、これがとても良かったのです。柄本佑の演技が素晴らしい。繊細で、心優しい安先生の人間性と実績を後世に伝えるに相応しいハマり具合と思いました。劇的な展開がなくとも、柄本の魅力だけで十分楽しめる。
先生の幼少期から、病でこの世を去るまでを辿っているので、多少駆け足の部分はありますが、阪神・淡路大震災時の出来事を軸によくまとまった構成になっています。じんわりと胸が熱くなり、優しい気持ちになれる作品でした。
2021年劇場<18>