ユ

映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園のユのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ラスト20分くらいが特にめっちゃ良かった。個人的には、オトナ帝国に並ぶくらい好き。

喧嘩すること、人と比べること、コンプレックスを持ってしまうこと、挫折すること、仲間と出会えること、恋をすること、全てが青春の形でそれに正解はないなあと。思いやした。たしかにそれらはただ悲しくなったり苦しくなったりするだけで、無駄な感情なのかもしれない。でも、人間は傷ついた分だけ他人に優しくなれるし、他人に寄り添えるし、想い合えるようになる。だから若いときにたくさん傷ついて失敗して後悔して、あんなこともあったなあ、でも今はそれなりにうまくやってるよって思える人生を歩みたいなあと思った。

進学や就職のタイミングで、周囲の友人と全く違う道に進みがちな人生だったから「いつか離れ離れになって友達じゃなくなっちゃう」(うろ覚えニュアンスです)っていう風間くんの台詞がすごく心にキた。

風間くんの先を考える気持ちも、しんちゃんの今しかわからん精神もめっちゃわかる。本音でぶつかり合ったあのパートが一番好きかもしれない。大人になるとあんな喧嘩できないし、空気を読むことが当たり前になって互いに顔色を伺いつつ当たり障りのない話をすることも増えちゃうから。あのシーンを見て、本気で言い合いした喧嘩を最後にしたのはいつだっけと考えたけど、思い出せないくらい喧嘩をしてないことに気がついた。大人になるっていいことばかりじゃないし、少なくとも私はこの作品をみてしんちゃんと風間くんってめっちゃいい関係性だし、かすかべ防衛隊にはずっと関係が途切れないといいなあと切に願った。あんな友だち、なかなか出会えない。わたしも周りの友達を大切にしようと思えた。もっと話してみようと思えた。

しんちゃんがみさえのことをバカにされて怒るシーンもウワァなって涙が…涙腺がバカになっている…。映画しか見てないミーハーなので、しんちゃんが怒るシーンはなかなか響いた。

夏休みの昼間に観に行ったこともあり、子どもたちがたくさんいる中で大人1人でぐずぐず泣いた。卒業を控えた学生とか、もうすぐ子どもが家を出る親御さんとか、そういう世代にも響くかなと個人的に思った。というか私がそうだったので笑

しんちゃんの映画をひっさびさに劇場で鑑賞したけど、こんなに泣けたっけ?過去作も見返すことにした。最高だった、観に行って良かった!
ユ