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ハウス・オブ・グッチのnozomiのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます



制作が決まった時から楽しみにしていた作品。なんせ私は映画好きでもあるし、なにより長年のレディーガガのファンだから。:)

憧れのハイブランド。私はなんだったら買えるのだろうか?そう考えた事は誰しも1度はある気がする。

25歳やそこらの若い女の子なんて、1番安い物だったら手が出せるかも?やお金を貯めてご褒美にちょっと奮発して買おう。なんて憧れの華々しいブランドに思いを抱くのがほとんどだろうに(私がそう)、映画の冒頭にあった"GUCCIで2番目に安いものを買いたい"というセリフ1つでパトリツァは高いプライドと執着心を持つ人間なのかよくわかる。

育ちの家はGUCCIほど裕福ではないけど、父親の運送業は安定しているようなのにマウリツォとの出会いをきっかけに、こんなにも欲に忠実に図太く生きれるのに逆に感心する


特に抜きん出た才能や家柄でもない彼女が、誰もが知るあのGUCCI家に入るとなるとそれくらいの我の強さがないとそこらのよくいる金持ち目当ての女となんら変わらずやっていけない気もするので、やっぱりあの強欲さは観ていて気持ちいいとこがある。

パーティーでの出会った時の顔付きと、ラストを迎える顔付きが全くの別人ですごくよかった。

2時間38分という長尺と前半のテンポの良い進み方からパトリツァがGUCCI家に入り込んだ後〜少し間延びした感じがしてしまった。

ストーリー自体は実話ベースには広がり方に限界があるし仕方ないのかもしれないけど、映画好きの私とすれば少々退屈な時間もありながらまあ良かったかな!。と思うんだけど、普段映画館に行く機会が少なかったり、何かいい映画ないかな〜?と友人に聞かれたら私はこれを多分勧めない。1900円払ってこの長尺と間延びは多分観ることに体力を使って終わったら何を観てたんだろう…?となってしまいそうな気がする。(実際隣で観ていた友人が上映後にぽかんとしていた)

とはいえ、所々にクスッと笑える所があってよかった。


あれだけ豪華な俳優を揃えて引けを取らないガガの演技は良くできていて、スター誕生では持ち前の歌唱力を武器に新たなる一面を見せてくれたけど、本業である歌が無かったとしても女優としてやっていけると証明するにはハウスオブグッチでの役柄は大正解だったと思う。

欲に忠実で得たモノは絶対に手放してなるか、というあの顔や言葉のいらない冷たい顔がとても上手かった。

ファンだからわかる女優のガガと歌手のガガとの違いや(ファンは女優の時はレディー、歌手の時をガガなんて例えたりする)時折見せるどちらでもない素の彼女らしい笑う時の口角の上がり方やちょっとした仕草がとても愛おしくスクリーンで久しぶりにみれるガガの姿にきゅんとした。

泥沼騒動になったものの、時々みれるパトリツァとマウリツォの仲良しシーンはアダムとガガの身長差も相まってきゅんとするポイントが多かった。

アダムがぽわぽわしててかわいい。

パオロ役のジャレットは公開前から話題になっていた通り、いつもながらにお見事な変身っぷり。ぱっちりおめめはお爺になっても健在で可愛かった。


まあ要するに家族経営って難しいね、って話よ。

誰が1番可哀想って子供よね。

控えめでうぶそうに見えたマウリツォ、私は許さないぞ!笑
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