エータキ

ハウス・オブ・グッチのエータキのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

たまたま恋した人がグッチ家の人だったのか、グッチ家の人だから恋したのか、あやふやな感じでスタートしたけど結局はグッチ家と結婚したことからおかしくなり、またグッチ家に生まれてしまったこと自体が運の尽きみたいな感じだった

グッチ家であること、または関わりを持つと全てを手にすることができるチャンスが舞い込んでくる。例え今の生活に満足してたとしても、そのチャンスが訪れると欲が出てしまう。
だから今回は結婚によっておかしくなっていったけど、結婚してなくてもどの道グッチ家は滅んでしまうんだろうみたいな感じ

どの親子も最終的には我が子に対する愛が描かれてたけど、多分それも子供以外の全てを失ったからなだけで、ガガが夫の遺産を手に入れて昔使っていた家に戻ってきたら子供のことはそっちのけで感慨深さに浸り、懐かしの化粧室に入って扉を閉めてたので、子供のこともどうでもいいんだろうなと思った。
ある意味自分の欲に正直だからこそ、それを奪った夫を憎みすぎて暗殺に走ってしまった印象

主要5人ともみんな演技すごかった

モデルの人だけでなく事件自体知らなかったけど、ガガの本人な感じがすごい
ジャレッド・レトも哀れっぷりが半端ない。やりたいことが実現できないのは可哀想だけど周囲も才能ある人ばっかりだし、そしてただの夢追い人ってわけでもなくたんまりとお腹に脂肪を蓄えてる姿が食わせてもらってる感がある。家を飛び出して自身のブランドを立ち上げてもいいのではと思いつつ、そんな発想はなかったんだろうな

アダム・ドライバーの一見まだ平凡な生活を知ってる感というか一般人に近い感覚を持っているかと思いきや、やがて全てを掌握しようとしたりして、というかこれもまた自分の欲に正直だったのかも
今の生活がいいよと言ったり、ガガが邪魔になったら疎遠になったり、社長の立場を終われそうになったら激昂したりと常に今の感情を吐き出してた

アル・パチーノが落ちぶれて、エプロンしながら皿洗いするの面白かった

ジェレミー・アイアンズも周りがキャラ濃いのばかりだから逆に抑えた感じで良い

ガガ含めグッチ家は自分の欲に正直でそれを暴走させてしまうが故に利用されたりで、滅んでしまったと思った