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ハウス・オブ・グッチのhebのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
4.0
あらゆる時代と場所で繰り返される所謂「お家騒動」の話と言えばそれまでかもしれませんが、強烈なキャラクターと小気味良い展開でぐっと引き込まれます。
全体的にノリが軽めなのも見易いポイントで、アイ・トーニャあたりの雰囲気と似ている様な。
しかしさすがは巨匠、1カット毎に絵画の様な色気のある画面の連続で、衣装は言うまでもなく建築や車や牛に至るまでとにかく美しく魅力的に撮られています。
まるで大河ドラマの様に一族の歴史の転換点を描くお話でありながら、最後には家族や血筋、つまり「ブランド」という概念に執着する意味そのものまで問うてくる様な構成も見事でした。

見終わった後、まだ若かったパトリツィアとマウリツォの瑞々しさを思い出して思わず胸が詰まります。
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