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ハウス・オブ・グッチのFのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

グッチ創業家一族の孫世代への世代交代期(三代目)における栄光から没落までを描いたストーリー。
事実は小説より奇なりを思わせる内容で、まあなんか面白かったです。
中興の祖として、成功したグッチ兄弟(二代目)が世代交代を迎える時期に差し掛かりながらも、成功者故に孫世代の愚息ぶりに不安を抱いていた。
そんななか、後継者として期待されていたマトリツオはとあるパーティでの出会いをきっかけに周囲の反対を押しのけ、貧困層出身のパトリツアと恋愛結婚することになったのであった。
当初は控えめな態度を取っていたパトリツアだったが、グッチ家の内情を知るや、次第に一族の後継争いにあれこれと口を挟むようになっていく。
何故か?それは夫のマトリツオを名実ともに正当な後継者とすることで、グッチを支配する為であった。その為にパトリツアは親子、孫世代の従兄弟を、あの手この手で揺さぶりはじめるのであった。
ストーリーはひとまずここまで。

同族経営の後継争いにおけるそれぞれの見栄やプライド、そして、女、金に惑わされる一族もいれば、欲深さと強かさを糧に覇権を握る者もいる。
それでも欲深きものの栄華は長くは続かない。
自分は成功者だと自負したとて、結果がついてこなければ、中身のない薄っぺらな人間がただブランドものを着飾っているだけにすぎなかったりする。
シンプルだがそれぞれが金と権力に惑わされ、破滅に向かっていく様子がなんとも儚い映画である。
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