秋桜

モーリタニアン 黒塗りの記録の秋桜のレビュー・感想・評価

3.9
2001年の9.11テロ後、米政府はアフガニスタンや隣国パキスタンなどで対テロ戦で拘束した男性たちを次々とキューバのグアンタナモ基地の一角にある収容所に送りだした。ピーク時には収容者は780人ほどいたとか。
これは14年にわたり拘束された
モーリタニア人モハメドゥ・ウルド・スラヒさんの手記に基づく映画。

二度と9.11のような悪夢を起こさないために、アメリカが躍起になっていたのが窺える。実際、second9.11という言葉がセリフに出てきていたし。
数年前に観たアダム・ドライバー主演の「ザ・レポート」とも繋がる話。

自白を強要されたり、ひどい拷問を受けたりと見ているのが辛いシーンも。

ラストに本人の映像が流れますが、
こんなことをされても、相手を許せるスラヒさんの人柄が素晴らしすぎる。許すことが一番難しいと思うから。

バイデン大統領は任期中にグアンタナモ収容所の閉鎖を決めましたが、まだ収容されている人がいるのかと思うとゾッとする。
秋桜

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