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竜とそばかすの姫のぷんのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.4
SNS上で歌声で有名になった田舎女子高生すず、荒らし行為?を行う竜が目の前に現れる

美女と野獣、君の名は、時をかける少女、サマーウォーズのミックスジュースです!
絶対美味しいからいっぱい飲んでね!!感

細かなツッコミどころは置いておいて、
この作品に細田守の影を感じることが出来なかったのが残念‥

オオカミ子供から未来のミライまでの作品は、人間臭さと弱みや関係の拒絶とか、家族という呪縛が存分に出ていて、理解し難い描写も含めて作家性が迸っていた
クリエイターとしての尖り部分がとても冴えていたと感じるし、昔は良かった‥じゃないけど事実そういったところが細田守の好きなところだった

今回はその尖を全て削ぎ落とし、観客が求めていた物、細田守を必要としていた物、今までの作品の良かったと言われていたところを摘みそれっぽく並べて出したようなイメージ‥
だから、最高傑作!って言う人もいるだろうし、物語の詰めが甘い‥って言う人もいて当たり前‥

細田守はめちゃくちゃ才能のある方だから、今回の作品でも自分が前に出てきてないことなんて重々承知だと思う
し、物語の設定をガチガチに決める様なことをそもそもする作家でもないのは、もうみんな慣れて欲しい。(映画が出る度、ストーリーが破綻してるーー!って攻めるの、え?そうだよ。としか言えないのよ)

今回は、もう1人の自分がテーマだとか
ネットの自分と現実の自分、よりネット社会が反映した現在、インターネットを舞台にした作品を新たに作ったら、美女と野獣の様な作品になるのでは?ということらしい
自分の中でまだ納得いってないんだけど、本当に細田守はこれを作りたかったのだろうか‥‥
やっぱりチラチラ出てくる過去作のオマージュ、君の名は感、美女と野獣感、若者にも分かりやすいテーマ、台詞のオンパレード
を取り上げちゃうと、狙ってきた様に見えてしまう‥

本当はどーなんだろう‥
細田守の影を全く感じないのが凄く怖い‥
変な作品である‥

あと、声優を役者じゃなくて歌手である中村佳穂さん、YOASOBIの幾多りらさんを起用するのは音楽メインのストーリーだったからなのかな?びっくりするくらいのクオリティだった
あと歌もね!すごいね!
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