実はここ最近、長期で仕事を休んでいる。心が砕かれ、折れて、身動きがとれなくなってしまったのだった。
それ以来、これまで映画をみれば泣きまくっていた時分が、泣けなくなっていた。すごいな、とかは思うのだが、感情にストッパーがかかってしまったように、心揺さぶられるには至らなかった(悪い意味で心が不安定にはなるのだが)。
今作を観たのは、ようやく少しずつ体も感情も動きはじめた頃であったが、僕は劇場で自分でも信じられない程涙を溢れさせた。
本当に、本当に美しい映像、そして中村佳穂の歌声の持つ圧倒的な説得力。エモーショナルなシーンの数々に、僕の心はこれまでのような熱を取り戻していったように感じた。
まだまだこれからという段階ではあるが、一つ大きな節目になったような気がしている。
「竜とそばかすの姫」は、自分にとってただの映画以上の存在になりました。なので5点です。