ちゅんせ

竜とそばかすの姫のちゅんせのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.0
映像と音しか取り柄なさそうなので映画館じゃないとダメだろととりあえず。

案の定、脚本は破綻してるしメッセージも酷い。細田守監督を神輿に担いでる周りが優秀なので見れる感じ。
序盤ライブまでがピークで話進むにつれて無茶苦茶。
この人をジブリとか新海誠と同列に語るのは愚かすぎ。

監督過去作の批判への当て付けのように、大衆の感想を悪意に仕立て、正義を掲げる人間を敵に見立ててるが、劇中での役割が製作者=ベル/狼ではなく、映画という形で世の中に出したことで、製作者=自警集団になったことを自覚してない。
自警集団にスポンサー付いているが、当然のように本作にもスポンサー付いていて、製作者も決して大衆や弱者側の人たちではない。
監督の意図は知らんが、自己弁護のために攻撃する側に回っているのに気づいてない時点で物語のメッセージ性は破綻してる。

最も悪質なのは障害、自閉症、虐待を物語の飾りにしかしてないこと。
説得力を持たせるために弱者を利用して納得させようとする思惑が透けて見えて本当におぞましい。現に弱者の背景や心情描写は物語の何割もない。
派手で美しい映像と音楽とは裏腹に、製作者のドス黒い思惑が渦巻く酷く醜い作品。
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