やっぱりカルカン

竜とそばかすの姫のやっぱりカルカンのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

胸糞の悪い映画だった。
最初は「何これ?」と思って、でもきっと途中で超展開があるんだろうと思ったら最後見終わったあとも「何これ?」って感じ。

・あの歌、もう!?
よくCMとか予告で流れてたリードソング?のあの曲「U」は冒頭で流れる

・またこの設定?
アバター?仮想現実?サマーウォーズで見た

・説明〜〜
これもサマーウォーズで見た。時間ないのは分かるけど諦めすぎ。こんなしっかり説明じみた、何の捻りもない世界観の説明なかなかないよ

・クジラ
これもサマーウォーズで見たクジラのジョンとヨーコと同じモチーフ

・横に流れていくカメラワーク好きやね〜
おおかみこどもとかで見たわ
未来のミライでもあったかな?

・突然美女と野獣みたいになった!
これ訴えられないの?

・僕のヒーローアカデミア?で見たような典型的なアメリカンヒーローキャラ。ヒーローにスポンサーが付いてるのはタイバニ?全部どっかで見たようなものばかり

・モブヒーローのマスクのデザインがどう見ても∀ガンダムのハリー・オード…誰か止めてやれよ

・しのぶくん「僕がすずを守る」
→しのぶくん「すず、素顔を晒せ」
ひどない?キツいわ
もうちょっと「俺がついてるから頑張れ」とかみんなに鼓舞されてとか本人が納得するまでの描写が欲しかった
しのぶくんは何のために出てきたんだろう。視聴者に竜の正体と思い込ませるため?すずの恋愛としのぶくんの存在、なくてもよかったんじゃない?なんか全部中途半端に感じる
1人で行かせたし、知らんおっさんに顔に怪我までさせられて可哀想すぎる。殺されてたらどうすんの?

・虐待
花瓶割っただけで後は間接的な表現で中途半端。パンチかキックの一発ぐらい、恐れずに入れるべきだった。
すずが現場に向かった後、相手の父親と対峙したくだり。もし自分の娘が知らん男に暴力振るわれて怪我して、しかも可愛い可愛い顔に傷つけられて帰ってきたら、多分そいつ殺しに行くと思う。そもそも1人で向かわせないしもっと違うやり方をさせたけど

自分は祖母に育てられて、子供の頃虐待されていた。けいくん達は「いい家に住んでるしいい環境で生活してるな」と思った。あの状況になったら、ウチならボコボコにされてる
そもそも虐待する人間って近所や周りからどう見られてるかを気にしてるからあんな道端で大声出したり、人を殴ろうとしたりしないはず。誰に見られて通報されるかも分からないのに、不自然すぎて「何これ?」と思った。
すずの目に怖気付いて逃げたのも意味不明。虐待する奴ならお構いなしに殴るから。あと絶対あの2人、家帰ってからいつもの5倍はお仕置きされてると思う。
虐待する人される人の事を何も分かってない。

まとめると、虐待以外は全てどこかで見たような要素しかない。しのぶくんが竜なんじゃないか?と思わせといて、最後はまさかの虐待オチ。しかも虐待の「お決まり」が破綻してて親の行動も意味不明だし、助ける側が状況を悪化させる悪手を打ってるから経験者からするとめちゃくちゃ胸糞悪い。作るならちゃんと虐待について取材してから作れ。
全体的にご都合主義だしジャスティンやペギー・スーの正体は誰だったのか、しのぶくんのasはあるのか、どんな見た目なのか、最後まで分からないままの謎も残っててモヤモヤ。問題も根本的には解決してないというかむしろ絶対に悪化してるはずなのでスッキリしない。とにかく胸糞の悪い映画だった。