ニカイドウ

竜とそばかすの姫のニカイドウのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
5.0
最高傑作!
主人公・鈴のキャラが薄いのも、母親の死も、仮想現実「U」も、全てが伏線。
全てが折り重なって集約していく開始1時間半辺りのあの場面。全てはこのシーンのためやったんか!!涙が止まらん…
細田監督、すごいな!!
カタルシスってこういう事なんやろうな。
その後の約40分も良い。
何故、鈴は1人で行ったのか?何故、誰も一緒に行かなかったのか?
何か決断することは自分自身にしか出来ない。そして、誰もがその決断の繰り返しで生きてるんやって事やと俺は思った。
お母さんの事にしても、そこにはお母さんの決断があるだけで、正解なんてないんやって。
それを鈴に理解させ決断させるのが、一番影の薄い彼やったというのも俺には刺さった。
そして、そのための仮想現実「U」の存在。
鈴の心を巡る物語。
少し都合良く、それでいて他人の悪意に覆われた小さな世界の物語。
圧巻のCGによる「U」の世界観に、見た事のあるキャラクター達。
ベルはアナ雪のエルサみたい。
「ジャスティス」のメンバーなんて、石ノ森作画ヒーローのフォルムまんまやし。
…欲望の姿。
実際自分で作るアバターもそんな感じやもんな。あからさまじゃなくても多少盛る。笑
それを脱ぎ捨てる勇気。
今の世の中でそれが正しいのかはわからん。
けど、鈴の決断を俺は肯定する!
♪ラーラララー…………
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