NO4

プリズナーズ・オブ・ゴーストランドのNO4のレビュー・感想・評価

1.7
園子温監督ご乱心!ハリウッドデビューに浮かれすぎたか?
いやいや、園子温っぷりの本領発揮といったところか。

そもそも私が園子温監督を知ったのが『冷たい熱帯魚』。でんでんの怪演にド肝抜かれたのが始まり。『恋の罪』『地獄でなぜ悪い』、ラップミュージカルの半グレ闘争、怪獣とロックスターの邂逅(最早タイトルさえ思い出せず…そして調べる気にもならず…)と、その都度チェックしてきたのだが、満足度は下がっていく一方。信頼度は墜落してしまっているのが現状なんだけど、さすがにハリウッド初進出!さらにニコラス・ケイジ主演!なんて聞くと、前情報調べずとも、漂うB級感がたまらず、これは観ておかねば!と、久しぶりの園作品の観賞とあいなったわけで。

相変わらず、ぶっ飛んだ世界感は健在で、なかなかに期待もできそうな滑り出しに思えたのもつかの間、ニコラス・ケイジがママチャリに乗った瞬間、園監督の「オレは世界のニコラス・ケイジにこんな演出カマしてやったぜ!」的なドヤ顔が透けて見えたようで、もうゲンナリ。
そこからはまさに転がる石のごとく、睡魔との戦い。何度も寝落ちしては戻して観直すを繰り返すながら、挙げ句の果てにはもういいや!と睡眠学習のごとく、レム・ノンレム・園子温と目まぐるしく船酔いのごとく心地の悪い覚醒と半覚醒の間を漂いながら、なんとか観賞。
みうらじゅん曰く、「行って帰ってくるだけ」映画の最高峰が『マッドマックス 怒りのデス・ロード』なら、本作は行くこともままなってないのに、ノコノコと帰って来ただけの作品。園子温監督に見切りをつける作品になりそうな予感。今年観た作品の中でトホホ映画、堂々の暫定1位です。
なんてレビューを数日かけて書いていたところ、セクハラ問題まで浮上してきて、なおさらガッカリ感が増したわけです。
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