シマダジブンスキー

狂猿のシマダジブンスキーのレビュー・感想・評価

狂猿(2021年製作の映画)
4.4
Filmarks用に書くとしたら、エグいホラー映画が大丈夫な映画ファンに薦めたい、「怖いのはちょっと」な方はこれでプロレス嫌いになられても困るから薦めない。残念ながらこれは見る人を選ぶ、でも凄い作品だ。出来るならアレルギー反応覚悟で見て欲しい。
Filmarksの枠には収まらないから詳しくは私のブログを読んでください。
https://sqop.club/2021/06/08/awesome-master-piece%e3%80%8e%e7%8b%82%e7%8c%bf%e3%80%8f%e9%91%91%e8%b3%9e%e8%a8%98/
プロレスアレルギー、デスマッチアレルギーを理由に見るのを拒絶してしまう層が残念ながらいるのは分かるだけにそれが本当に残念でしょうが無い。葛西純と言うプロレスラーの凄さを彼のテーマ曲を聞いて興奮してしまう衝動を共有できないは残念。色んな映画賞にどんどんノミネートされて然るべきそんな傑作だと思う。

私はプロレス大好き!デスマッチに深く踏み入れたことがない、そんな感じの人間でこれはプロレス好き故の判官贔屓だと言うかもしれない、否定はしない。プロレスが好きだったからこそ出会えた作品だと思う。

コロナ禍とか言われてる世界をはからずも映し出すことになったこの作品。コロナってなんですかねぇ位の時期から緊急事態宣言とかで猛威をふるってた(敢えて過去形)世界の記録映画にもなってる。
あと、今までで見たプロレスの映像で一番かっこいい。中継の為のものではなく、映画のプロレスシーンでもない、プロレスを映画監督が撮影するとこうも違うのかと驚かされる。

ちなみに川口潤監督はプロレスは小さい頃見てたけどファンじゃなくて、最初の2019年のクリスマスの試合は仕事として、その作品の最初のシーンを撮影する為に急に後楽園ホールで撮影する事になったそうだ。そこから葛西純に密着して、あれほどまでにかぶりつきで観たくなるシーンが撮影出来るのは川口監督の腕なのもそうだが葛西純が産み出した磁場によるものなんじゃないかと感じずにはいられない。

映画見て、葛西純にスイッチを入れられた一人だ。コロナとか言う訳のわからない闇が明けたら葛西純を見に行きたい、でっかい声で『カサイ』って叫びたい。そして、こんな時代もあったねなんて振り返りたい。マスターピースの登場だ。