てつこてつ

クライモリのてつこてつのレビュー・感想・評価

クライモリ(2021年製作の映画)
2.8
オリジナル版が、アパラチア山脈地区にひっそりと棲む異形の一家一家が若者たちを次々と襲う・・というストレートながらも、なかなかパンチが効いた内容で、そこにエリザ・ドシュクとデズモンド・ハリントンという当時売り出し中の若手俳優が起用されていたこともあって、B 級ホラーとしてはなかなか頑張っていた作品だっただけに、何故、今になってリメイクする必要性があったのか気になって鑑賞。

オリジナル版の脚本家+「バイオハザード」のプロデューサーのタッグという割りにはイマイチ。食人族の設定を大きく変えており、まあ広大なアメリカならば、有り得るかもね・・っていう、それなりの説得力はありながらも、「ミッドサマー」の劣化版のような感がしてならない。

山脈に迷い込んだ若者たちだけでなく、失踪した娘を探す父親のシーンが交互に登場するのがテンポを落とす。まあ、終盤の展開で必要となる伏線であることは理解できるのだが、やはりこの手のB級ホラーはテンポ感や、勢いが大事。終盤・・・あまりにも沢山のキャラが登場するのもゴチャゴチャして何だかなあ。

かつての青春スター、マシュー・モディーンが健在である事、この手の作品にしては、グロ描写を極力避けていたのは個人的には良かったかな。

にしても、オリジナル版の「クライモリ」という邦題は、原題のWRONG TURNからのこのカタカナ表記はなかなか優秀。
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