ソーラン節をご存じか

コンフィデンスマンJP 英雄編のソーラン節をご存じかのレビュー・感想・評価

1.5
「早く終わってくれ」と思い続けた時間の最長記録を更新しました。これを最後まで見たの褒めてほしい。

シリアス(風)な場面があっても、どうせ「実はこうでした」があるために前のめりに見ようと思えない。シリーズが構造上最初から抱える問題で、ある程度は仕方ないのかもしれないが、こちらが真面目に観る気力を削ぎに削いでくる作品であることは間違いない。

「詐欺はよくて誘拐はダメ」が当たり前の共通認識かのように話が進むが、それは彼らが勝手に引いたラインであり、当然詐欺もよくない。「しょせんは犯罪者」スタンスを貫いてくれればよいのだが、「詐欺はよくて誘拐はダメ」倫理に基づいたフリを何度もかましてくるため、更に物語に乗れなくなる。

肝心の「実はこうでした」も、目玉は「実は最初から狙いはコイツでした」という一作目と全く同じもの。そこにはもう意外性は欠片もない。ツチノコとやらの正体も、瀬戸康史は正直最初に疑うレベル。
そこから、キツい演技演出に乗せた細かい「実はこうでした」を重ねれば重ねるほど、こちらの興味は失せていく。
このあたりから、毎分リタイアするかしないかの選択でした。

そして、彼自身に罪はない(たぶん)が、瀬戸康史さんに対するかなりの苦手意識(主に顔、あと演技)があるため、画面を見続ける苦しみは一入。
瀬戸さん以外の妙なノリも当然キツいです。

文句なしの2022年ワースト。