ボブおじさん

ペンギンが教えてくれたことのボブおじさんのレビュー・感想・評価

3.9
昨日観た「胸騒ぎ」でだいぶ心にダメージを受けたので、心の浄化をしようと本作を鑑賞。

海辺の町に住むブルーム一家。写真家のキャメロンと妻のサム、三人の息子たちは幸せそのものの生活を送っていたが、楽しいはずのタイ旅行の途中に起きた予期せぬ大事故により絶望の淵に立たされた。オーストラリアのある家族と、彼らを救った優しいカササギフエガラスの実話を基にした感動の作品。

転落事故により妻サムは脊髄を損傷して半身不随に。映画はサムが元気だった過去と寝たきりになってしまった現在を交互に映す。今の自分はまだ幼い3人の子供の世話も出来ず、家族のお荷物でしかない。サムはそんな無力感と絶望感に包まれている😢

そんな時に、子供たちが迷子のカササギフエガラスを拾ってきた。白黒の模様から〝ペンギン〟と名付けられた鳥は、ブルーム家に明るさを取り戻し、バラバラになりかけた家族を再び一つにしていく。

何もかもする気力がなくなったサムに、いたずらっ子の〝ペンギン〟が仕事を与えていく。歩けないサムと飛べない鳥、やがてペンギンは羽ばたきサムはカヤックと出会う。

サム役のナオミ・ワッツが行き場のない怒りと苦しみ、そして家族やペンギンと共にそれを乗り越えていく主人公を逞しく演じる。エンディングに映される素晴らしい家族とペンギンの写真は、全て夫であるカメラマンのキャメロンが撮ったもので、この物語が実話であることを示している。