調伏系V魔虚羅

デンジャー・ゾーンの調伏系V魔虚羅のレビュー・感想・評価

デンジャー・ゾーン(2021年製作の映画)
3.5
敵に囲まれながらも兵士達がただの一人の仲間の負傷兵の為に戦い、絶望的な状況下で負傷兵を切り捨てるか、他の兵士達を救うかで極限の選択を迫られるドローン操縦士。結果、負傷兵を切り捨てる選択をし、紛争地域での再訓練を受けることとなる。

平たく言うならば、初めての前線に翻弄される優秀な元ドローン操縦士と最新技術で作られたAI兵士のバディもの。ニール・ブロムガンプ監督作品を彷彿とさせるような造形のAI兵士やロボット、世界観の設定が良い感じ。最初の紛争地域にも関わらず、巫山戯る場所では決して無いのに新人いびりをするアンソニー・マッキー演じるAI兵士とドローン操縦士の関係性がこれまた絶妙な飴と鞭を確立している。
画面の外から見るものとは違う、肌で感じる本物の戦場。常に極限の選択を迫られる地獄。国の利己的主義を知った兵士が考える末の選択とは。平和とは誰かの犠牲の上に成り立っているものである。
調伏系V魔虚羅

調伏系V魔虚羅