仮出所の男と育児放棄された少年との絆を描くヒューマンドラマ。
最初は鬱陶しく思っていた少年が徐々に気にかかるようになっていく。あの共通点が一番大きかったのかな。
一度人生を転落しかけた男の再生の物語でもあるけど、男の子らしさ、女の子らしさとは何か? というのもテーマの一つでもある気がする。少年の母親はどうしようもない女だったけど、息子の趣味を尊重していたという点ではいい母親だったのかも。
ラストが素晴らしい。ああいうのを ‶神対応” と言うんだね。
監督は俳優としても活躍しているフィッシャー・スティーヴンス。『ミッドナイト・ガイズ』もいい映画だった。この人は ‶人” を描くのが巧いと思う。次回作にも期待したい。