かつては名刑事と言われたディーコンだが、家庭や健康を顧みずにむちゃな捜査を続けたことがたたり、今は昔の面影もなく、カリフォルニアの田舎で保安官として働いていた。ある日、事件の証拠品を取りに行くためロサンゼルスの保安局に向かったディーコンは、女性をターゲットとした猟奇的な連続殺人事件の捜査に行き詰っていたエリート刑事バクスターに連れられ、第５の現場に急行する。そこでディーコンは、刑事時代に自分が担当するも解決することのできなかった事件を思い出す。
追う刑事も、殺人を続ける犯人も、容疑をかけられた男も、狂気の中。
常に緊張感に身を置き、体力を削り、思考力は研ぎ澄まされているのか、それとも鈍っているのか。
ミステリー、サスペンスではなく、スリラー。
終始、どろっとしただれかの視線があるような。
