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エスケーピング・マッドハウスのsumiccoのレビュー・感想・評価

3.4
この精神病院は実在しましたし
患者へのひどい虐待も
実際にあったことですが。

その実態を
後世に伝えることが目的の映画では
ないんでしょうね、きっと。


1887年
女性記者のネリー・ブライが
ニューヨークの精神病院に潜入してまとめた
『精神病院での10日間』。

その手記を基にしています。

もちろん描かれた全てが事実なわけではなくて
実際のネリーは
記憶喪失になってはおらず
あまりにも壮絶な実態に身を置き
このままでは本当に病んでしまうと感じて
弁護士の力を借りて逃れたんだそうな。


いずれにしても
女性が働くなんて!と眉をひそめられた時代です。

船でしか辿り着けない
悪名高い病院に単身潜入取材だなんて…
どっちが mad だよ、と(笑)

ちなみにネリーは後に
世界一周旅行の
最速記録も打ち立てているそうで。
どんだけエネルギッシュ。


ネリーの生涯の目的は
”弱い立場の者を守ること”。

女性だったからこそ
難しかったことも多いかと想像しますが
女性だったからこそ
寄り添えた相手もいるでしょうし
女性だったからこそ
負けまいとする気持ちが増していたのも
きっとあるんだろうな。

クリスティーナ・リッチが演じたネリーと
本物のネリー
一体どっちが芯の強そうな女性だったんだろ(笑)
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