映画好きの柴犬

漁港の肉子ちゃんの映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)
4.0
天使は焼肉屋にいる

 北陸の漁港に流れ着いた訳あり親子、惚れっぽくて天真爛漫な肉子(大竹しのぶ)とちょっと大人びた小学5年生喜久子(Cocomi)の日常と、喜久子の成長を描く人情アニメ。

 明石家さんまプロデュースということで、逆に胡散臭く(失礼😅)思っていたが、どうしてどうしてなかなかよくできた作品。個々のエピソードはよくあるものだけど、思春期の人間関係に悩む等身大の喜久子と、いい意味でデフォルメされた肉子の描き方のバランスがいい。

 映像のクオリティは高く、渡辺歩監督をはじめ多くのスタッフが被る「海獣の子供」のテイストに、ジブリオマージュを合わせた感じ。特に食べ物が美味しそうなのがポイント高し。

 大竹しのぶの芸達者ぶりは言わずもがなだが、Cocomiは多少硬さがあるものの落ち着いたいい声で予想以上に上手いのにびっくり。