キクリンが問う「肉子ちゃんの幸せって何?」に対する答えに心が軽くなる。
何事もなくただ毎日を過ごせることが幸せなんだなと。
生きてると何かをしなきゃいけない気持ちになるけど、境遇と生き方について、誰かに何かを言われたとしても、自分が幸せと感じているならいいじゃないという全力で全てを肯定する空気を、普段接する人たちと作られていく過程が大事で、今の生き方でいいじゃないという優しさで包み込んでくれます。
キクリンと肉子ちゃんの不思議な親子関係は、物語の終盤を語るための布石であり、キクリンがお腹を痛める場面から一気に加速します。
これは命に関する物語なんだな。
おじさん、もう、こういうのに弱いんですよ。
子育てを経験している人なら、涙腺を直撃してしまって仕方ないと思います。
アニメーションも素晴らしく、タイトルと明石家さんまプロデュースという謳い文句だけで煙たがってしまうのであればとてももったいない。
これは原作がとてもしっかりしてるんでしょう。
西加奈子さんの本を読んでみたくなりました。
劇中突然流れる、吉田拓郎さんのイメージの詩も内容と合っていてじんわりきます。