甲冑

ボストン市庁舎の甲冑のレビュー・感想・評価

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)
4.5
市長、市庁舎スタッフ、市民、出てくる人々がまー皆んな話が出来る。中央政府に対し州・市レベルではひたすら民間との調整業務であり撮影時政権下のトランプと比較しても市長は議論の緻密さ、傾聴スキル、民族認識などレベルが違う。市が変われば州が変わり国も変え得るなんつう事を言っていたそのヤリテ市長が実際にバイデン政権下では労働長官になっているのも希望のある話。建国の歴史や連邦制、構造的不平等の多さなどお国柄の違いは大きいと思うけどパブリック・スピーキングが教育に組み込まれ日常にタウンミーティングがあるような状況と我が国はほど遠く、アベシやスガシなどの国の長になるような人間ですらここに出てくる一役員よりも話せないんじゃないかと思ったり。時には冷酷なまでの客観的スタイルの大家であるがアメリカン・デモクラシーに対して熱いものが迸っている。他に好きな作品はあるけど老境を迎えた爺の感情がダダ漏れしていて良かった。
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