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オートクチュールのmocoのレビュー・感想・評価

オートクチュール(2021年製作の映画)
3.0
引退を目前に控え、Diorのオートクチュール部門のアトリエ責任者のエステルと、郊外に暮らす移住2世の少女、出会うはずのない2人の物語。

エステルは少女の指が針子仕事に向いていると、才能を認めアトリエに招き、自らの一流の技術を出し惜しみなく教え、少女はそれを懸命に練習し努力はするけれど、熱心に教育を受けてきたわけでもなく、褒められた経験のない少女にとって、エステルが土日も教えようとするのが時には鬱陶しくなり、母娘のようにぶつかり合ってケンカの毎日。けれど、『生みの親より、育ての親』がしっくりくる映画。

ただ少し残念だったのは、洋裁が好きな人にとっては、洋裁のシーンが少なく、あっという間に服が出来上がると言う点。。映画のタイトルのように、オートクチュールを任せられてる人達が働く場所だから、素人のようなミスがないのが当たり前だけれど、オートクチュールだからこその洋裁の技術やパタンナー、デッサンの修正、仮縫いのシーンなどもっと見たかった!!

あと、ラストシーンが地味感動!豪華な花束や食事会で引退を祝えないからこそ、少女らしい感謝の気持ちが表れている。
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