煮しめた座布団

ラン・ハイド・ファイトの煮しめた座布団のレビュー・感想・評価

ラン・ハイド・ファイト(2020年製作の映画)
3.0
宣伝文句に偽りあり。
主人公の女子高生、別にサバイバル技術を叩き込まれてたりはしない。殺りまくったりもしない。普通というほどではないけど、田舎ならまぁ、そういう女子高校生もいなくはないという程度の「ハンター女子」が主人公。


母親はガンで亡くなっている。(スカーフと途中の会話から判る)
残された2人は死を受け止められずにいて父娘関係は少しギクシャク。
「母親は死んだ、願いは叶わなかった」ってことから世界を信用しなくなってヤサグレる10代ってキリスト教社会では多い。

『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』ってゲームの設定もこれだったね。(母じゃなく父だったけど)

女子高生のメンタル回復を描いた映画だとしたら最終的に彼女、「愛されていること」を受け入れる程度には世界に戻って来るし、母の死という不条理も乗り越える。めでたしめでたし。
たくさん他の人が不条理に死ぬことや、不条理な怒りでスクールジャックする犯人の「おかげ」ともいえる。

にしても、
実際の銃乱射事件もこの程度の恨みや主張をこじらせて犯行におよんでるんじゃないかな。アメリカの行き過ぎた個人主義ってパラノイアじみてる。
煮しめた座布団

煮しめた座布団