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CHAIN/チェインのVOTのレビュー・感想・評価

CHAIN/チェイン(2020年製作の映画)
3.7
初日舞台挨拶付き上映にて。

新選組を扱った映像作品の中でも、たぶん、油小路事件周りだけを集中的に描いた作品は珍しいと思います。しかも伊東甲子太郎側の視点で。それだけでも個人的にはだいぶ楽しめました。

加えて、ポスタービジュアルにあるような現代日本とコラージュ的に融合された幕末のイメージは、個人的にはとても好きです。逆に、過去にこういった時代が現実にあったということが強調できているような気がします。

ただ、出てくる人物が多すぎて、史実として存在する人物ぐらいは把握していないと、全然話についていけないんじゃないかと思われます。台詞に結構古い言葉も使われたりするので、それなりの知識は必要でしょうし、ちょっと無作為に人には勧めづらいかなぁというのが残念です。

群像劇にしたいなら、もっとキャラクターの区別をつきやすくするか、映画的にしたいなら、感情移入先のキャラクターを決めてもう少し深ぼるか、どっちかなんじゃないですかね、たぶん。

これから観る方は、自信がなければ、せめてWikipediaの油小路事件の記事だけでも目を通すことをオススメします。
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