愛のコリーダが満席のため急きょ前情報もなくこちらを見たのだが、思いのほか面白かった。
予告にもある通り、あるバラ園を舞台とした映画だが、少しでも育て方を間違えると無残に散ってしまうバラの繊細さや儚さ、それでも自然の中で見事にミックスして育ったバラがたたえる、五感で感じる玄妙な美しさが、複雑な背景をもったマイノリティたちの成果と相まっている。それが裏テーマとなってメインストーリーと同時進行しているのだが、強調を抑えていて好感がもてる。フランスの映画ということで際どいギャグも多いが、平日昼間に見に来た60代以降?の女性たちはよく笑っていた。