ジョニデ版より原作へのリスペクトが薄い。
私は子どもの頃、原作ロアルドダールの児童書「チャーリーとチョコレート工場の秘密」を読み聞かせてもらいながら育ちました。そのため今回は低評価します。
前作のティムバーノン監督xジョニデによる作品は、ウォンカが若い美形になった以外は原作にとても忠実でした。悪ガキたちの設定と演技は最高でしたよね。
ポールキング監督xティモシーシャラメの今作。前作の違う設定は原作にないところで前作が補強した部分。ずばりウォンカの実家と父親の設定。今作はウォンカと母親の話を新設していました。
またチャーリーのおじいちゃんが、ウォンカの元で働いていた過去に対する仕事内容。ここら辺は、変わっても当然という感じ。
しかし、正直今回の作品はまったく原作をリスペクトしていません。ウォンカも世界観も別物で、色合いだけ合わせたもの。チョコもウォンカというよりハリポタのお菓子の用です。
ストーリーにもウォンカの性格などにも、原作者ロアルドダールらしいダークなウィットの設定が無くなってしまい、
何よりウォンカのキャラクターは後のひねくれたおじさんウォンカと同じ人と思えないくらい友達思いのさわやか人間。
こうした点は、原作とロアルドダールを愛する私としてはちょっと受け付けないものでした。
ウォンカのチョコ工場でなく、ただの魔法のチョコをつくる工場を設立しようとする話で良かったんではないでしょうか。
原作者のロアルドダールが生きていたら、これはウォンカでないと言うでしょう。