『パディントン』シリーズの監督なので、美術や撮影、編集のレベルが高く、画面を観ているだけで楽しかったが、予想していたほど楽しめる映画ではなかった。
子どもやファミリー向けの映画らしい悪役の演技や造形なのに、リアルで酷い悪事が描かれるのは、何だかバランスが悪いように感じた。
また、ファンタジーの世界観と登場人物との距離感が、よく分からなかった。食べたら宙に浮くチョコレートがあれば、一時的ではない騒ぎになると思うのだけど…。他にも魔術師がいる設定なのだろうか。
ティモシー・シャラメは、こういう映画で主役もできることを証明できたし、ヒュー・グラントは最高だった。