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大怪獣ガメラのmitakosamaのレビュー・感想・評価

大怪獣ガメラ(1965年製作の映画)
3.4
大映特撮の金字塔。ゴジラに並ぶ大スターガメラのデビュー作。
とはいえゴジラの後追いであるが故に比較されるのは当然だわな。
南極に落ちた某国の核爆弾で目覚めたアトランティスの怪獣ガメラ。まず核で誕生することからゴジラの亜流であることは間違えないだろうが。
その分差別化も色々考え出していて、それが後のガメラのキャラクター形成を形作ってる。
回転ジェット、火炎放射も一作目からあるし、子供を助ける描写もある。ガメラは子供の味方って設定がこの時点で出来上がってるのがわかる。
亀大好きっ子がガメラを追いながら話が進む。冒頭の亀が好きすぎて問題があるって親に亀を捨ててこいと言われるシーン。酷いよなぁ(笑)

特撮は作り込んでいるし、モノクロなので粗も目立たない。しかし昭和ガメラさんのフォルムの朴訥さはいかんともし難いな。ユルい。ユルすぎる。
シルエットだけみたら、亀というよりスッポンだもんな。ガメラじゃ無くてスポラだよ。

冷凍作戦が効くかもと何の根拠もなく冷凍爆弾をぶつけて失敗したり、色々あって東京上陸。
東京で暴れるシーンの臨場感は凄いな。あれは怖い。例えスポラでも怖い。

全世界が協力したZ作戦が発動される。Z作戦てネーミングがいいよな。
その正体はガメラを閉じ込め宇宙に放り捨てるという大胆なもの。
ガメラがカプセルに閉じ込めるシーン、ザルでスズメを捕まえるような一抹の可愛さよ。

しかしなぁ。船越英二演じる博士は物語の主軸に入り込んでいるから良いよ。それ以外の登場人物である娘もカメラマンも亀好きな子供も、物語に基本的に関与しない。劇中にいなくても物語が進行するんだよな。それはどうかと思うんだなぁ。
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